この城について
弥生時代約700年間にわたり営まれた、日本最大級の環濠集落跡。紀元前5世紀頃に小さなムラとして始まり、紀元1~3世紀頃には面積40haを超える大規模な集落に発展した。城郭ではないが、「環濠による防衛集落」として日本100名城に選定されている。邪馬台国の候補地としても知られる。
歴史・由来
吉野ヶ里を理解する鍵は、小さなムラが弥生時代約700年の間に、日本最大級の環濠集落へと姿を変えていった、その成長の過程そのものにある。
弥生時代前期(紀元前5~前2世紀)、丘陵一帯に分散して「ムラ」が生まれ、やがて環濠を持つ集落が現れた。弥生時代前期のうちに青銅器の鋳造が始まったと考えられている。中期(紀元前2~紀元1世紀)には、南の丘陵を一周する大きな外環濠が掘られ、規模は20haを超えるまでに拡大した。集落の防御が厳重になっていったことから、この時期にはすでに「争い」が激しくなっていたとみられる。
後期(紀元1~3世紀)には、40haを超える国内最大規模の環濠集落へと発展し、「北内郭」「南内郭」が整備された。集落全体を取り囲む外環濠は、深さ2m前後(最大3m)、幅2.5~3.0m前後(最大6.5m)、総延長約2.5kmにおよぶ大規模な防御施設だった。北内郭には最高司祭者が住み主祭殿を構えたとされ、南内郭には王や身分の高い人々が暮らしたとされる。身分の高い人々を葬った「北墳丘墓」(南北約40m、東西27m以上)からは、多数の甕棺墓(かめかんぼ)が見つかっている。
3世紀中頃、弥生時代の終わり頃になると、集落を囲んでいた環濠はほぼ埋まり、防御施設としての機能を失った。その後、集落跡には4基の前方後方墳が築かれ、吉野ヶ里は人々が葬られる埋葬の地へと姿を変えていった。
遺跡そのものが邪馬台国であるという証拠は見つかっていないが、3世紀の中国の正史『魏志倭人伝』に記された邪馬台国の様子「宮室・楼観・城柵」と、吉野ヶ里の規模・構造が一致するという指摘があり、邪馬台国を思わせる遺跡として注目を集めている。
昭和58年(1983)頃から始まった事前調査を経て、昭和61年(1986)の本格調査で遺跡の全貌が明らかになった。平成2年(1990)にまず史跡に指定され、佐賀県教育委員会による確認調査を経て、平成3年(1991)、特別史跡に格上げ指定された。平成18年(2006)2月、日本100名城(第88番)に選定されている。平成13年(2001)、遺跡の一部が「吉野ヶ里歴史公園」として開園し、現在は約106.9ヘクタール(国営公園部分約52.8ヘクタール、県立公園部分約54.1ヘクタール)に達している。
見どころ・特徴
【南内郭・北内郭】
王や身分の高い人々が暮らしたとされる南内郭、最高司祭者が住み主祭殿を構えたとされる北内郭など、高床式倉庫・竪穴式住居・物見櫓(ものみやぐら)が忠実に復元され、弥生時代の建築を実物大で体感できる。
【北墳丘墓】
弥生時代の身分の高い人々を埋葬した墳丘墓。内部に残る甕棺墓(かめかんぼ)が公開されており、弥生人の墓制を学べる。
【環濠(かんごう)】
集落全体を取り囲んでいた総延長約2.5kmの堀。V字形(一部逆台形)で、深さ2m前後・幅2.5~3.0m前後の箇所が一般的だが、最大で深さ3m・幅6.5mに達する箇所もある、国内有数の規模の防御施設。
【展示室・体験プログラム】
展示室では出土した青銅器・土器・装飾品などを多数展示。弥生くらし館や古代の森体験館では、火起こしや勾玉作り、土日祝限定の銅鐸製作など、弥生時代のものづくりを体験できる。
年中行事・お祭り
【弥生まつり】
例年3月下旬の週末に開催される春のイベント。狩り体験や土器復元体験、クイズラリーなど、弥生時代をテーマにした体験企画が行われる。参加費は無料(入園料・駐車場代は別途必要)。
【吉野ヶ里ふるさと炎まつり】
例年10月に、園内の「祭りの広場」で開催される秋祭り。打ち上げ花火などで古代ロマンを演出する。
※開催日程・時間は変更される場合があります。お出かけ前に最新情報をご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
学び・特徴
指定・選定
平成2年(1990)に史跡、翌平成3年(1991)には特別史跡に指定された。平成18年(2006)2月、日本100名城の第88番に選定されている。
築城
弥生時代前期(紀元前5世紀頃)に集落が生まれ、弥生時代を通じて約700年間営まれた。
テーマ
弥生時代日本100名城特別史跡邪馬台国ゆかりの地
基本情報
住所
佐賀県神埼郡吉野ヶ里町大字田手1843
見学時間
4月1日から5月31日・9月1日から3月31日は午前9時から午後5時まで、6月1日から8月31日は午前9時から午後6時まで。休園日は12月31日と1月の第3月曜日・翌日。入園料は一般460円、65歳以上200円(中学生以下無料)。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
JR長崎本線「吉野ヶ里公園」駅から東口(メインゲート)まで徒歩約15分、JR「神埼」駅から西口(遊びの原)まで徒歩約15分。佐賀駅バスセンターから路線バスで約40分、「田手・吉野ヶ里歴史公園南」バス停下車、徒歩約5分。車なら長崎自動車道「東脊振」ICから県道385号を南へ約5分。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
見学記録
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