この寺について
正嘉2年(1258)頃、北条実時が建てた持仏堂を起源とし、文永4年(1267)に審海を開山に招いて真言律宗の寺として整備された。金沢北条氏の菩提寺で、浄土式庭園(国の史跡「称名寺境内」)が美しい。仁王門・反橋・平橋・浄土式庭園の景観が有名。
歴史・由来
北条氏一族の中でも、ひときわ知性派として知られた金沢北条氏(かねさわほうじょうし)の菩提寺。
正嘉2年(1258)頃、北条実時(さねとき)が、所領であった六浦庄金沢の邸宅内に建てた持仏堂が起源とされる。実時は2代執権・北条義時の孫にあたり、引付衆・評定衆として幕政を支えた重臣であると同時に、当時の日本屈指の蔵書家でもあった。文永4年(1267)、実時は鎌倉極楽寺の忍性(にんしょう)の推薦により、下野薬師寺の僧・審海(しんかい)を開山に招き、真言律宗の寺として整備した。
建治元年(1275)、政務を引退した実時は金沢の邸宅内に、和漢の典籍を集めた「金沢文庫(かねさわぶんこ)」を創設した。実時の子・顕時(あきとき)、孫・貞顕(さだあき)がこれを拡充し、中世日本屈指の私設文庫となった。仏典・儒書・史書・医書・歌書など、当時の知の総体がここに集められたという。北条氏滅亡後も寺の管理下で守られ、現在は神奈川県立金沢文庫として隣接地に建ち、貴重な古典籍を今に伝える。
つまり称名寺は、単なる祈りの場ではなく「鎌倉武家文化の知の拠点」だった。武断的なイメージの強い鎌倉武士の中で、知的に洗練された金沢北条氏の精神が、ここに凝縮されている。
見どころ・特徴
【浄土式庭園】
仁王門を抜けると、目の前に広がる浄土式庭園は見ごたえがある。中央の阿字ヶ池を挟んで金堂と対岸を結ぶ、朱塗りの反橋(そりばし)・平橋(ひらばし)が印象的な、鎌倉時代の浄土式庭園の姿を伝える。両橋は重要文化財「称名寺絵図」に基づき、昭和60年代前半に復元整備され、平成19・20年度には架け替えが行われた。庭園を含む境内一帯は、大正11年(1922)、国の史跡「称名寺境内」に指定されている。
【称名寺市民の森】
境内裏手に広がる市民の森には「八角堂跡」「経蔵跡」などの遺構が残り、かつての大伽藍を偲ばせる。山を登ると展望台があり、横浜港・東京湾の眺望が広がる。なお、かつて称名寺と金沢文庫を結んでいたと伝わる中世の隧道(トンネル)は、現在は入口が閉じられており、通行はできない。
【神奈川県立金沢文庫】
隣接する金沢文庫は、必ず併せて訪れたい。中世以来の古典籍・古文書・絵画・仏像が収蔵され、特別展期間中は称名寺・金沢北条氏ゆかりの国宝・重要文化財の数々を間近に拝観できる。
四季を通じて、桜・新緑・蓮の花・紅葉が美しい。とくに5月の連休の頃、新緑に映える朱の反橋は、東国に残された浄土の理想郷のような趣がある。
学び・特徴
本尊
弥勒菩薩
宗派・寺格
真言律宗・金沢北条氏菩提寺
創建
正嘉2年(1258)頃、北条実時による持仏堂創建を起源とし、文永4年(1267)、審海を開山に招いて真言律宗の寺として整備された。
ご利益
家内安全
テーマ
庭園桜紅葉
基本情報
住所
神奈川県横浜市金沢区金沢町212-1
参拝時間
9:00〜16:30(月曜休)
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
京急本線「金沢文庫」駅より徒歩12分
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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