この寺について
中院(なかいん)は、埼玉県川越市小仙波町にある天台宗の別格本山です。
天長7年(830年)に慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん)が開いたと伝えられ、かつての無量寿寺(むりょうじゅじ)の三院(北院・中院・南院)のひとつです。北院は、現在の喜多院にあたります。
本堂前のしだれ桜で知られ、島崎藤村が義母に贈った茶室「不染亭」や、「狭山茶発祥の地」の碑があります。
境内は、川越市の指定史跡です。
歴史・由来
この寺を理解する鍵は、無量寿寺の三院のひとつとして始まり、焼失と再建をくり返しながら、いまの場所に根づいてきた歩みです。
【円仁の開創】
公式サイトによると、天長7年(830年)に慈覚大師円仁が仙波の地を霊場として朝廷に願い出て、「星野山無量寿寺仏地院」の勅号を受けました。川越市も、円仁の開山と伝えています。
無量寿寺は、北院(仏蔵院、いまの喜多院)、中院(仏地院、いまの中院)、南院(多聞院)の三院でした。
【焼失と再興】
川越市の資料によると、元久年間(1204年から1206年)の戦火で無量寿寺は焼け、永仁4年(1296年)に尊海僧正(そんかいそうじょう)が再興しました。以後は、関東の天台宗の談義所として栄えたと伝えられます。
公式サイトは、日蓮に伝法灌頂(でんぼうかんじょう)を授けた寺としています。
天文6年(1537年)には、北条氏綱が河越城を攻めた兵火で焼失しました。
【江戸時代と移転】
江戸時代の初めに喜多院が天海のもとで栄えるより前から、中院は一定の勢力を持っていたと、川越市の資料にあります。
寛永9年(1632年)に28世の尊能が中興しましたが、寛永15年(1638年)の川越大火で焼けました。仙波東照社の再建にともなって、寛永16年(1639年)に現在地へ移ったと、公式サイトは伝えています。もとは、いまの仙波東照宮のあたりにあったとされます。
いまの本堂は、享保18年(1733年)の再建です。
【これから】
中院は、2030年に開山1200年を迎えます。
見どころ・特徴
【しだれ桜と四季の花】
本堂前のしだれ桜が見どころです。公式サイトによると、3月上旬の寒緋桜(かんひざくら)に始まり、彼岸のころにしだれ桜、4月上旬にソメイヨシノが咲きます。
不染亭へ続く小径では白木蓮が、初夏には薬師堂の参道のアジサイや、鐘撞堂の小径のツツジが咲きます。本堂の奥には大銀杏があります。
【島崎藤村ゆかりの不染亭】
川越市の観光ページによると、境内には藤村の義母、加藤みきの墓があります。藤村が義母に贈った茶室「不染亭」と、藤村の書による「不染の碑」もあります。
不染亭は普段は非公開で、桜の時期の「さくらカフェ」で公開されます。
【狭山茶発祥の地】
円仁が京から茶の実を持ち帰り、境内で育てたのが始まりとされ、「狭山茶発祥の地」の碑があります。遠州茶道宗家の献茶式も行われています。
【堂宇】
釈迦堂は昭和61年(1986年)に、比叡山西塔の釈迦堂を模して建てられました。薬師堂は平成24年(2012年)に復興され、十三仏が祀られています。
【川越市の文化財】
境内全体が、川越市の指定史跡です。「中院文書」65点は、川越市の指定有形文化財で、川越藩主、酒井忠利の田畑の寄進状も含まれます。
【訪ねかた】
内庭園や不染亭は、普段は閉じられています。春のさくらカフェなどの公開の時期に合わせて訪ねると、見学しやすくなります。
御朱印は書き置きでの授与との情報があります。お出かけ前に、寺へ直接お問い合わせください。
年中行事・お祭り
【さくらカフェ】例年、桜の季節
不染亭で開かれ、抹茶と和菓子をいただけます。
【法灯花】例年、お盆の時期
檀信徒が灯した数百本のろうそくで、境内を彩る行事です。8月13日から15日とする案内があります。
【茶会】
蛍火茶会、月見茶会などが開かれます。
【庭園の催し】
通常は非公開の奥庭で、花火の夕べなどが開かれます。
【大人の寺子屋】
茶道、仏像彫刻、写経などの講座があります。
公式サイトに載る催しの一部です。
開催日・開催有無・時間は変更される場合があります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
学び・特徴
本尊
阿弥陀如来
宗派・寺格
天台宗別格本山。川越市の指定史跡。
創建
天長7年(830年)、慈覚大師円仁の開創と伝わる。2030年に開山1200年を迎える。
テーマ
桜
この場所を巡る軸
基本情報
住所
埼玉県川越市小仙波町5-15-1
参拝時間
境内は自由に参拝できると案内する観光情報が多くあります。公式サイトには、参拝時間と拝観料の記載がありません。
内庭園や不染亭は普段は非公開で、桜の時期のさくらカフェなどで公開されます。
お出かけ前に、公式サイトでご確認いただくか、寺へ直接お問い合わせください。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
西武新宿線の本川越駅から、徒歩約12分です。
JR川越線・東武東上線の川越駅から、徒歩約20分です。
東武東上線の川越市駅から、徒歩約18分です。
小江戸巡回バスの「中院」停留所から、徒歩約1分です。
喜多院の南、仙波東照宮から南へ約200mの場所にあります。
一般の参拝者向けの駐車場は、確認できていません。お車でお出かけの際は、寺へ直接お問い合わせください。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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